加齢とともに気になる「バッカルファット」
お肌の曲がり角をとうに過ぎ、頬がたるんできている気がする……。そんなお悩みを抱える方は多くいらっしゃるかもしれません。こういった頬のたるみは脂肪が原因です。
皮膚の浅い部分にある脂肪(皮下脂肪)に対し、頬の深層に存在する脂肪の塊をバッカルファットと言います。これは、どんな方にもある程度の大きさが存在すると言われており、若い時には頬の上の方に位置していますが、年齢を重ねるとともに徐々に下垂していくことで、ブルドッグのような頬のたるみを促進させてしまいます。その結果、口角が下がり、ほうれい線が深くなる、など顔が老けて見える原因となってしまいます。
頬の脂肪、バッカルファットの対処法
皮下脂肪に対しては、脂肪溶解注射などでの処置が一般的ですが、このバッカルファットにはメスによって取り除く必要があります。しかしその効果は絶大、ほうれい線や頬のたるみが目立たなくなる若返り効果、そして頬がひと回りスッキリする小顔効果などが得られます。また、エイジング予防として若いうちに取り除くことで、今後のたるみを防ぐのにも効果的です。
バッカルファット除去が向いている人
バッカルファットそのものには栄養を貯蓄する機能がなく、若いうちからエイジング予防として除去しても問題はありません。また、頬のたるみやほうれい線をなくしたい人、小顔になりたい人、若返りたい人などには、このような方法は向いていると言えます。
バッカルファット除去と他の小顔整形どちらを選ぶか
バッカルファットはなぜできるのでしょう?実はこれは赤ちゃんの時に、母乳を飲むために必要なのですが、離乳後成長して大人になっても体内に残ってしまいます。この残ってしまった脂肪が、年齢を重ねるごとにたるんでいき、ほうれい線などを作り出してしまうわけです。バッカルファット除去には大きなメリットがあるものの、通常は顔を大きく見せている要因により、行うべき施術は異なってきます。
例えばエラの骨や頬骨の張っている人にはエラ骨削りや頬骨削りの施術が適しており、エラの筋肉が発達している人にはボツリヌストキシンやエラボトックスの注入などが適しています。
バッカルファット除去の手順とダウンタイム
バッカルファットの除去法ですが、口の内側を1~2センチ程切開し、脂肪を取り出します。バッカルファット除去では脂肪の細胞自体を取り除くため、効果は半永久的に持続すると言われています。気になる切開の際の痛みや傷跡ですが、痛みに関しては初めに口の中の粘膜にする注射でチクッとした痛みがある程度で、施術中の痛みはありません。また麻酔が切れた後の痛みもそれ程強くなく、強く押さえた際に少し痛む程度ですし、その痛みも1~2週間程でほとんどなくなります。この施術を受けた後から通常の生活に戻るまでのダウンタイムには個人差がありますが、顔の表面を切除するフェイスリフトに比べ短時間で回復します。また傷跡に関してですが、口の中の粘膜を切開するだけで顔の表面の皮膚に傷がつくことはないため、外見から傷が見えることはありません。麻酔による腫れが3~5日ほど残ることがありますが、ほとんどの人は一ヶ月程経つ頃には完全に落ち着きます。
バッカルファット除去の施術料
小顔と若返りの両方の効果を一度に実現でき、さらには将来のエイジング予防も期待できるバッカルファット除去。この施術を受けたいと希望する人の年齢層は、その効果が広まるにつれて幅広くなっています。気になる施術時間や施術費用はクリニックによっても異なるため一概には言えませんが、一般的には30万円前後となっています。
安いクリニックでは15~6万円程でできるところもありますが、「同じバッカルファット除去なのだから安い方がよい」というわけではありません。技術を身に付けた「名医」を選び、事前のカウンセリングでも自分の思い描くイメージを明確に伝え、また相手にも自分のイメージをしっかりと理解してもらうこと。自分の納得のいくまでカウンセリングを受け、後悔しないようにすることが重要です。