注射・点滴によるアンチエイジング

美容整形のアンチエイジングにおいて、注射・点滴による治療法は人気があり、多くの方がその効果を実感しています。外科手術はもちろん、糸を用いた施術にも抵抗を覚えるような方には特にお勧めです。ここではアンチエイジングの注射・点滴施術の中で特に人気の高いヒアルロン酸やプラセンタの注入について紹介します。

ヒアルロン酸注入によるアンチエイジング

ヒアルロン酸はもともと肌の奥に存在している成分です。このヒアルロン酸の働きによって肌のハリとツヤが保たれているのですが、残念ながら20歳を過ぎた頃から年齢を重ねるごとに徐々に減少していきます。ヒアルロン酸の注入は、注射1本でその減少分を補うことが出来る手軽なアンチエイジング施術として人気を集めています。ヒアルロン酸は肌に最初から存在している成分であるため、アレルギーを心配する必要があまり無いのも利点です。施術時間も短くて済み、最短10分程度で終了することがほとんどのようです。術後の腫れもあまり目立たないため、すぐにメイクを施し外出する方もいます。目の下のクマやタルミ、ほうれい線が気になる方にお勧めの施術と言えるでしょう。

ただし問題は持続期間です。注入されたヒアルロン酸は術後半年程度の時間を掛けて肌の奥にジックリ浸透していきますが、その効果が及ぶ期間は約1年と考えられています。もちろん、個人差、ヒアルロン酸の種類、注入量、注入深度によっては2年以上保つことはありますが、恒久的に続かないことがほとんどです。そのためアンチエイジング効果を持続させるためには、定期的に注入してもらう必要があると言えます。

プラセンタは注射と点滴、どちらがお勧め?

アンチエイジングの注射・点滴で有名な成分がプラセンタです。プラセンタとは一般的に「動物の胎盤から抽出したエキス」のことを指します。赤ちゃんの細胞分裂を高速かつ正確に促進させる機能をプラセンタは有しており、このプラセンタのパワーは大人の細胞にも有効として知られています。年齢を重ねるにつれて弱ってきた細胞をプラセンタ注入で活性化させることによって細胞が若返り、血流などの新陳代謝も良くなると評判です。アンチエイジングにピッタリの成分と言えるでしょう。

アンチエイジングを目的としたプランセンタの摂取は、注射と点滴どちらでも可能ですが、主流となっているのは注射のようです。点滴は直接血液に成分を注入するため即効性はありますが、その分、効き目が無くなるのも即効と言われています。一方、注射は筋肉や皮下脂肪に成分を蓄え、そこからジワジワと血液に浸透していくため、それなりに効果が続くと考えられています。ただし、必ずしも点滴がダメという訳ではありません。ビタミン剤注入のついでに、プラセンタもついでに注入しようというメニューを取り扱っているクリニックもあるみたいです。

どちらにせよプランセンタは多くのアンチエイジング成分の注射・点滴と同様に、1回の摂取で効果が永続することはありません。「若返り」を保つためには継続して注入していく必要があります。いつまで効果が持続するかは個人差が大きく明言できませんが、人によってはかなりの期間、プラセンタの効果を実感できるみたいですよ。

身体全体のアンチエイジングに効果がある点滴治療

顔だけで無く身体全体のアンチエイジングに適しているのが点滴療法です。身体に良い成分を血管に直接注入するため、消化管を経由する内服薬よりも高い効果を期待することが出来ます。含まれる成分としては、プラセンタ、ビタミンCなどの各種ビタミン群、酵素、ミネラル、核酸、抗アレルギー剤、抗炎症剤などなど。1回約20分程度の点滴で身体の代謝機能をアップし、細胞を活性化させて身体全体の若返りを図ります。「若さを維持したい」「肌に現れたシミ・ソバカス・クスミなどを改善したい」「ニキビを治したい」「年齢のせいか疲れやすくなってきたため、疲れにくい身体にしたい」といった方にお勧めです。更年期障害の改善に代表されるアンチエイジングの他に、肩こり・腰痛・冷え性の緩和や免疫力アップ・脂肪燃焼といった総合的な健康増進にも点滴治療は役立ちます。ただしアンチエイジング効果を持続させるためには定期的な受診が必要です。点滴の種類によって異なりますが、月1回のペースが良いようです。

脂肪注入法によるアンチエイジング

注射によるアンチエイジング施術の中には、ヒアルロン酸やプラセンタ以外にもコラーゲンや脂肪などの成分を用いる方法もあります。脂肪注入法ではご自身の太ももやお腹の脂肪を少量採取し、クボミやシワが気になる箇所に注入します。バストアップも可能です。ご自身の体内組織を用いるため異物反応などのリスクが少ないのが特徴で、ヒアルロン酸やコラーゲンの注入と併用することで相乗効果を狙えます。ヒアルロン酸とは違い、長期間持続するのも特徴と言えます。

まとめ

アンチエイジングにおける注射・点滴において気を付けなければならないのは、やはり持続性です。時間が経つと成分が体内に吸収されたり体外に排出されたりしてしまうため、1回の摂取で長期間効果を持続させるのはなかなか困難です。ですが定期的に施術を受けることでアンチエイジング効果は続きますので、どの程度の頻度で再注入をしてもらえば良いのか、予め担当の医師と相談しておくのが良いでしょう。