フェイスリフトってなに?

美容整形において注目される施術に、フェイスリフトがあります。これは頬や首の周辺、下がってしまった目尻など気になる顔のたるみ部分を取り除く美容施術で、若返り・アンチエイジングの方法としては最もポピュラーのものの1つです。フェイスリフトと聞いて「余分なお肌の部分を切除して引っ張り上げる外科手術」を連想される方も多いでしょうが、現在では肌を引き締める糸や超音波・レーザーなどを利用した「切らない」フェイスリフト施術も増えています。

超音波・レーザー系のフェイスリフト

超音波・レーザー系のフェイスリフトには、「サーマクール」「タイタン」「ウルセラ」「ウルトラリフト」「ポラリス」などがあります。
超音波系の中でも特にメジャーなサーマクールは、安全性も高く日帰りで利用する方もいらっしゃいます。強力な電気エネルギーで肌の奥を刺激し、肌の若返りに必要なコラーゲンを再生することが期待できます。
タイタンは照射エネルギーで肌の奥を温めるとともに余分な水分を飛ばして肌を引き締める美容施術です。ダウンタイムが少なく、術後にすぐにメイクも出来る手軽な治療法として知られています。
ウルセラは、従来は外科手術でしかリフト効果が得られなかったSMAS(表在性)筋膜にまで働きかけて肌を若返らせることが出来る超音波施術です。施術が30分程度で済むことで人気を集めています。
ウルトラリフトもウルセラ同様、SMAS筋膜に効果があります。ウルセラよりも照射する超音波の径(太さ)が短いのが特徴です。ウルセラと比べて施術の際の痛みを感じにくくフェイスリフトの効果も最長で1年程度続きますが、その分お値段はやや高めに設定されています。
ポラリスは高周波による美容施術で、施術時間は10分程度と短く、ニキビ治療などで良く利用されています。フェイスリフトを目的とするケースでは、複数回にわたって照射を受ける必要があります。

糸で引き上げ・引き締めるフェイスリフト

メスを使用せずに糸で引き上げ・引き締めるフェイスリフトには、「金の糸」「シルエットリフト」「スプリングスレッド」「ハッピーリフト」「フェザーリフト」などがあります。
金の糸によるフェイスリフトは、糸を使用する美容施術の中でも取りわけ仕上がりが自然です。基本的に肌を引き上げるのではなく、格子状に金の糸を入れることによって肌を引き締め、細胞を活性化させる施術方法です。金の糸はアレルギーの原因になりにくく安全性が高いのも利点と言えます。
シルエットリフトは、特殊な素材の糸で肌を引っ張り上げて耳の後ろのような目立たないところで固定するリフト方法です。コーン型の引っかかりが糸に付いており、リフト効果の実感を得やすいのが特徴になります。
スプリングスレッドでは、弾力のある糸を使用するため「引きつり感」が緩和されます。丸みを帯びた4方向のコグが糸に付いており、口周りなどの施術に適していると言われています。
ハッピーリフトも「引きつり感」が少ない施術方法です。特殊な返しがついた糸を埋め込む手法で、患者さんが気にしているシワなどの解消に立体的に対応することが可能です。
フェザーリフトでは、体内に吸収される特殊な糸を使用します。糸を用いるフェイスリフトの中では最も手軽な施術方法ですが、他の施術と比較して効果の持続期間が短くなります。

フェイスリフトの持続期間

フェイスリフトの施術を受ければ、その効果は一生持続するのでしょうか?必ずしもそうではありません。フェイスリフトを「切る(メスを使用する)施術」「糸を利用する切らない施術」「超音波・レーザー系の切らない施術」の3種類に分けて考えた場合、最も持続期間が長いのは基本的に「切る(メスを使用する)施術」となります。年齢を重ねることによる肌の衰えは避けられませんが、10年経っても20年経っても外科手術の効果が完全に無くなることはないとされています。
これに対して「切らない施術」では肌を切除しないため、リフト効果は外科手術を受けた場合よりも短くなる傾向にあります。ただし効果の持続期間は受ける施術の種類によって異なります。長くて4~5年、短くて1~2年程度が一般的のようです。「糸を利用した施術」と「超音波・レーザー系の施術」を比べたら、概して糸によるフェイスリフトの方が、より効果が長持ちしますが、詳しい内容は担当の医師に確認してみてください。

まとめ

「切らない」フェイスリフトは外科手術によるフェイスリフトより効果の持続期間が基本的に短くなりますが、逆にそれを補うくらいのメリットがあります。それは施術を受ける際のリスクの軽減です。「切らない」フェイスリフトでは、傷跡や痛みのケアはもちろんダウンタイムも短く、日常生活に素早く復帰することが可能になります。
フェイスリフトの施術では「切る」「切らない」に関わらず、それぞれの施術によって異なるメリットとデメリットがあります。どのフェイスリフト施術がご自身の望みに合うか、良く吟味するようにしましょう。